かってに介護Q&A)介護保険サービスの種類を教えて?その5 訪問入浴介護って何?

Q)訪問入浴介護って何?
A)字のまんまの介護のことです

  

オリンピックが始まりましたね!スポーツには実はあまり興味がない私なのですが、それでもやっぱりオリンピックは見てしまいます。札幌でも競技が行われるようなのですが、どうせなら生で見たいなぁ。私は障害者の施設でも働いていたことがあるので、パラリンピックにも興味がありますが、どっちにしても頑張ってもらいたいものです。私には到底できない技術を持ったアスリートの頑張りはやっぱり応援したい!

高齢者であってもオリンピックには興味津々で、やっぱりオリンピック中継を見たい!という方もたくさんいます。私の働いている施設でもやっぱりオリンピックの話で盛り上がっていて、あれだけテレビでは中止だ反対だと騒いでいたにもかかわらず、みんな楽しみなんだなぁ。

  

長くなりそうなので、本題に入ります。

介護で一番大変なのは何か?と尋ねたら、下の世話、排泄物の処理と答える人は多いと思います。自分のは仕方ないとして、たとえ家族であっても排泄物の処理をするのは容易ではない。職員は慣れているのでどうってことないかもしれないけど、そうでない普通の人にとってはやっぱり排泄物の処理は辛い!そういう方が多いのではないでしょうか?

いやいや介護職員だって慣れているとはいえ、例えばこういう暑い時期なんかはやっぱり大変です。暑さで臭いの圧力がすごくなるのです。

けれど、それでも排泄物の処理はまだ「一人でできる」介護。だからなんとかなります。

けれど、一人ではどうにもできないことがあって、それが入浴介護なのです。

さて、訪問入浴介護ですが、具体的には看護師1名を含めた3名のスタッフが利用者の自宅を訪問し、なおかつ専用の浴槽を使って入浴を行うサービスです。家庭の浴槽を利用するのではないところがポイントです。なぜかというと、それぞれの家庭の浴槽は基本的には健常者が利用するように設計されているからで、その浴槽を利用できるような方はそもそも訪問入浴介護なんて不要なのです。もちろん例外もありますが。

というわけで、利用者は寝たきりになってるような方で、家族のサポートがあっても入浴できないような方が対象。退院後などで体調が心配だから看護師のサポートを受けたいという方もいます。また「自宅に浴室がない」という方も稀にいます。

介護というのは医療ととても密接につながっている部分が多く、この訪問入浴介護には「医者の許可」が必要。また前述の通りスタッフに看護師がいることからも、多くの人が考える以上に入浴は危険ということでもあります。だからこそのサービスなのですが。

ちなみに利用の仕方ですが、当日になると看護師1名、介護士2名の計3名が訪問入浴車で自宅に来ます。
リビングなどのスペースがある場所を借りて浴槽を運び組み立て、長いホースを使用して浴槽にお湯をためていきます。
と同時進行で、看護師がバイタルチェックを行い脱衣。ちなみに高齢者の方はあまり恥ずかしがらない人が多いのですが、そこは個性なので、恥ずかしがる方も問題ありません。訪問しているのはプロなので気にしてられないのです。いかに安全に入ってもらうかに気持ちが集中しているのです。

お湯がたまったらスタッフが利用者さんを抱えて浴槽に移動。シャワーをかけて、頭、全身と洗っていきます。この間に空いているスタッフがベッドのシーツ交換してくれる所もありますが、基本的には訪問介護ではないので、入浴に関すること以外はしません。

そんな感じで最後に浴槽に入って温まり、またスタッフが抱えてベットへ移動。
看護師がベットで着衣、健康チェック、同時進行でスタッフが浴槽の片付けを行う。

こんな流れです。これをなんと1時間以内で終わらせるんだからさすがはプロ!同じことを普通の人が行ったら、まず1時間では終わりません。プロなので当たり前と言えば当たり前なのですが、実際にやってみたらその凄さがわかると思います。利用者の方も「さっぱりしたわ」と笑顔になられるサービスなのです。

ただし、ネガティブなことも2、3あって、まずは水道代金。もちろん自宅の水道やガスを利用するので、使いすぎないようにしてはいますが、負担は避けられません。それと、そもそもそこまで体調が良くないとか寝たきりの場合は、施設に入所する方がトータルで見た場合にはるかに安全安心で金銭的な負担もそれほどではないということもあります。入居、あるいは入所待ちという方が臨時でこのサービスを使うということも多いです。なので、この訪問入浴サービス業者自体が減っているのが現状。

サービスは結局はトータルで見ることが大事なので、訪問入浴介護はあくまでも隙間を埋めるためのサービスであることは否めません。けれども、大事なサービスでもあります。

日本人はみんな風呂大好き!私だって毎日入ってます。それどころか独身時代は休みともなると1日に2回は入ってました(入りすぎ?笑

暑い時だからこそお風呂に入ってさっぱりして、そしてオリンピックを観ればいいのです。

え、一人では入れない?

そういう時のための訪問入浴介護なのです!

 

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