かってに介護Q&A)福祉用具を知りたい!その5 自助具ってなに?
Q)自助具ってなに?
A)個性を引き出すアイテムです!
自助具というのは、聞きなれない言葉かも知れません。
けれども、それを必要とする方々にとっては、とても大事なものです。
自助具とは何かというと、たとえばなんらかの病気で四肢が麻痺したり、あるいは関節が硬くなってしまって動かなくなったりして、身の回りの動作が困難になってしまった方のために作られたものです。あえて簡単に言うなら、障がい者のための道具です。
この道具を使うことで、できるだけ自立した生活が送れるように工夫改良されているので、カッコ良く言うならオーダーメイド、特注であることが多く、単純な動作で利用できるようになってます。
ここで疑問!
福祉用具と自助具って何か似てるように思えますよね。何が違うんだろう?
一般的に福祉用具と言うと、移動、寝起き、排泄、入浴など基本的な日常生活をカバーする目的の道具が多くて、例えば車椅子、ベッド、杖、ポータブルトイレ、シャワーチェアーなどがそうです。その多くは市販品で標準的で形状や使い方もあらかじめ決まっています。道具に人が合わせる形。
自助具は食事、整容、更衣、調理、掃除、趣味活動など、さまざまな場面で使われることを想定していて、そこには個人の習慣や癖に合わせることが求められるため、どうしても改良、または工夫が必要となってきます。例えばスプーン一つにしても、持ち手の部分をスポンジにするとか、変形させるとか、掬う部分を先割れにするとか、個人個人で調整することが重要視されるので、どうしてもオーダーメイドになりがちなのです。人に道具が合わせる形ですね。
なので、自助具を使う場合には医師や理学療法士などのプロのアドバイスが必要となります。うまくマッチすると、とても使いやすくなる自助具。最近ではおしゃれ感もあるものが出てきています。
介護の現場では、自助具とまではいかないものの、自助具的な発想で工夫されている場面も多く、例えばストロー。長いと吸えない方もいるので、ハサミで切って長さを調整したりしているのです。まさに自助具的な発想ですよね。
このように、介護の現場では、たくさんの工夫がされているのです。