かってに介護Q&A)介護施設で出される食事は美味しいの?

今週火曜に告知したとおり、今回から毎週土曜日は「かってに介護Q&A」と称して、皆さんが疑問を感じているであろう点について、介護の現場の本音、もとい、私の本音をなるべく現場の目線から伝えていきたいと思います。
というわけで最初の問いは「介護施設で出される食事は美味しいの?」
皆さんは「食事介助」って言われてどんなイメージを思い浮かべるでしょう?
エプロンをつけている利用者の方の横で介護員がスプーンとか使って「さぁ召し上がりましょう」「お口をあげてください、あーん」的な感じでしょうか?
もちろん自力で食事ができない人に対して食事の世話をする、これが食事介助の基本です。食事ができないというのは、自力で食べられないということで、それには大まかに分けて
・道具を使えない
・食物を噛めない飲み込めない
・そもそも食欲がない、食に対する欲望がない
があります。もちろん全てが困難だという人もいれば、組み合わせがまちまちな人もいます。
さて、私が見てきた食事介助の現実はといえば、病院や施設など、規模が大きくなればなるほど、介護員1人に対しての利用者の方の数は増えていきます。例えば1人の介護員が4人の利用者の方の食事介助をしなければならないなんてことがあったりします。
するとどうでしょう。
当然「ある種の流れ作業」にならざるを得なくなるのです。口に入れて、次の口に入れて、さらに次の口に入れて……。
もちろん非難は覚悟の上です。けれど、これは力説しておきたいのですが、何もベルトコンベアのように食べ物を口に流したいわけではないのです。けれど食事をする上においてとても大事なことがあって、それは
時間
ただただ一人の相手に向き合うならある程度はゆとりもあるのですが、4人ともなるとそうはきません。それに食事は「作られたもの」だし、食べる時間が長いとそもそも利用者の方が疲れてしまうのです。
現場では食事は概ね30分以内に終わらせることを目安としています。相手は当然人なので、例えば
・食べ物を飲み込めずに口の中に溜め込んでしまう
・口から出てしまう人
・そもそも口を開けてくれない人
などなど、さまざまな人がいて、それぞれに対処した方法があったりして、見極めながら食事介助をしています。その結果が「流れ作業に見えてしまう」ということもあると理解してほしいと思います。
ただし、ベテラン介護員ともなると、しっかり全部食べて欲しいという思いが強すぎて、半ばゲーム感覚で「こうしたら全部食べる」「私なら全部食べさせられる」、あるいは新人に対する妙なマウント「なんでそういう食べさせ方するの?」などといったマイナス面があることも否定できません。
とかなんとか長く書いてしまった割には、肝心の答えがまだでした。笑
介護施設で出される食事は美味しいの?
答えば「施設による」です!
ほんとに美味しいご飯が出る施設もあれば、激マズな施設もあります。俗に「病院食は美味しくない」と言われますが、それは私も否定しません。そしてこれは偏見かもしれませんが、病院提携の施設は(以下略)
ほんとは「これこれこういうところは美味しいですよ」などとアドバイスをしたいのですが、美味しい食事が出る施設に共通するものって実は思いかびません。ただし、見極める方法はあります。
それは「体験利用」
デイサービスでは体験利用といって、どんな施設でどんなことをするのかを体験することができるのです。しかも当然「食事付き」。
体験利用なので無料ですが、食費だけはかかります。この体験利用で「美味しいかどうか」を見極めるのがいいでしょう。
最後に付け加えておきますが、どんなに美味しい食事であっても、激マズになってしまうという、介護現場によくある魔法があって、それは
ミキサー食。
もはやこれなに?レベルになってしまいます。色と匂いで判断するしかない状態と化してしまうのです。一度好奇心で口に入れてみたことがあるのですが、感想はというと「これはお世辞にも美味いとはいえない!」レベルでした。仮に食堂でこんなものが出されたら、裁判沙汰ではないかと。
もちろん理由があるからミキサー食となるのですが、あの味を知って以来、介助するこちらもミキサー食にはほんとに気の毒になります。
食事は口から摂るべき
というのは、介護現場の常識。自力で食べられる=健康という認識です。皆様もくれぐれもミキサー食にはならないように気をつけてくださいね。










