かってに介護Q&A)介護保険サービスの種類を教えて?その15 サ高住ってなんなの?
Q)サ高住ってなんなの?
A)賃貸住宅です
サ高住とは、最近流行ってる介護施設形態で、正式名称は「サービス付き高齢者(向け)住宅」と言います。近年はすごく増加しているようです。札幌でもあちこちに見かけるようになってきました。
内容は文字通りで、サービスの付いている高齢者向けの住宅なのですが、早い話が賃貸住宅です。入り口は一つで、中にそれぞれ部屋があって、その部屋に高齢者が住んでいる。そういう感じです。また、サービス付きということなので、もちろんサービスが付いているのですが、どんなサービスかというと、
・見守りなど(後で書きます)
・各種介護保険サービス(訪問、通所など)
部屋に住んでいる高齢者の体調などを毎日確認したり、あるいは住んでる部屋に介護員がやってきて各種の介護サービスを行なったり、あるいはその部屋からデイサービスに通ったり。つまりは外部の介護サービスを受けられたりするのです。
けど、ここだけの話、実態はというと、サ高住の中に併設でデイサービスがあったり、訪問介護事業所があったりして、それがいわゆる
囲い込みじゃないか
と言われているんですよね。けど、利点もあるのでして、一番の利点は「融通が効く」ということ。同じ施設内でのサービス提供なので、縦横の連携が取りやすいのです。また、これは地味ですが、「薬の管理」「食事管理」がしっかりできるというのもあります。同じ施設内なので、薬や食に対する共通認識が作れます。これは地味ですがとても大きい話で、私も実はサ高住で勤めたこともあるのですが、利用者の方に対する認識やケアの方法を共通できるのはいいことだなぁと思ってました。
ちなみに、私が勤めていたところは、外部からのサービスはほとんどなかったです。よっぽどのことがないと外部ってなかなかないかもしれません。それはやっぱり上記のようなことがあるから。
さて、サ高住にはどんな人が入るのかというと、実は介護度認定がなくてもいいのです。基本的には60歳以上の方であれば入居可能。でも、多くの場合は、例えば一人暮らしが心配だったり、介護度が低い方で、自由に生活したいけど介護サービスも受けたいなんていうパターン。
住んでいるうちに介護が高くなったり、あるいは日常的な医療ケアが必要になったり、さらには、認知症が進んでしまったなど、そういう場合は違う施設に移る場合もありますが、基本的には終の住処としての利用を考えている場合が多いのも特徴ですね。それなりに自由に生活できるし、自立していれば、その方のペースで過ごせるし、施設系介護では一番「縛りが緩い」のがサ高住なのです。
そんなサ高住ですが、サービスの内容をもう少し細かくみていくと、
・安否確認)定期的に居室を訪問して確認します。見守りです。
・生活相談)生活していく上での困りごと相談を職員が聞いてくれます
・生活支援)食事の提供や掃除洗濯のサポート
・身体介護)場合にもよりますが、一人でできない場合には訪問介護サービスを利用
・看取り)看護師の常駐や医療との連携で対応
という感じでしょうか。正確には「施設によりできるできないがある」ので、そこは場合によりケアマネとの相談が必要なのですが、介護度がなくても入居できるのは一番の特徴なので、そういう意味では家族が直接サ高住に連絡して見学してもいいし、これからますます伸び代のある施設なのかもしれませんね。
そうそう。賃貸契約なので、身元引受人とか保証人が必要なのは注意事項です。また家賃は高いです。それと、他の介護施設より自由度が高いということは、逆に言うなら、介護度が高い人などは住みやすくはないということです。日常生活が自立できている方の方が受け入れられやすいのは確かです。