かってに介護Q&A)介護保険サービスの種類を教えて?その4 訪問介護ってなに?

Q)訪問介護って何?
A)みなさんが想像する介護っぽい介護がこれです

  

前回まではいわゆる「通所系サービス」について説明しました。私のベースは通所系なので、そちらはかなり詳しいのです。けれど、今回からは訪問系サービス。こちらは経験はありますが、通所系ほどの知識はありません。なので間違える部分や、痒い所に手が届くようなことは書けないかもしれません。そこのところは大目に見てくださればと思います。

では早速ですが、訪問介護というのは、まさに多くの人がイメージする介護そのものではないかと思います。自宅に住んでる高齢者の世話をするという感じ。そして実際にもまさしくそうです。

かなり前にもお伝えしたかとは思いますが、介護サービスは介護認定を受けた方でなければ利用できません。訪問介護もそうで、やはり要介護認定を受けなければ利用できないのです。詳しくはこちら

※ちなみに、要支援認定を受けた方は「介護予防訪問介護」というサービスを受けることができますが、ここでは省略

ところで、訪問介護には三つの種類があり、箇条書きすると

・生活援助
・身体介護
・通院時の乗車降車介助

となります。

生活援助とは日常生活の援助をすることです。炊事、洗濯、買い物、薬の受け取りなどですが、例えばペットの世話は該当しません。割とよくある揉め事なのですが、そもそもペットが飼えるくらいの身体機能があるなら要介護とはならないと私は解釈しています。庭の手入れなんかも同様。また、この介護サービスは本人に対して行うことなので、一緒に住んでいる家族に対するサービスではないことにも注意してほしいです。例えば「ついでだから家族の分も一緒に洗濯して!」とか「家族の分の料理を作って!」というのはNG。

身体解除とは、これぞまさしく多くの人が想像する「ザ・介護!」という感じですね。食事、着替え、入浴、トイレ。キツい汚いという印象を持たれることでもあります。程度によっては本当にキツいのは確かです。トイレと入浴は特に大変。なぜなら自宅がバリアフリーになってることはそんなになく、狭いとか暗いとか寒いとか、たくさんのハンディがあるのです。はっきりいって、入浴やトイレは施設の方が数倍も広く明るく暖かい。安心安全な入浴トイレなのです。要介護者が布団で寝てるかベッドで寝てるかによってもキツさは全く違います。腰がやられる!というのの一番の原因はこれ。

通院時の乗車降車介助とは、いわゆる介護タクシーのことですが、まさしくそのまんまで、病院に行くときに付き添うサービスです。実際にその人の代わりに診察を受けることはできないのですが、それ以外のことはほとんど全て行います。ただし、費用は自己負担であるとか、要支援の人は利用できないだとか、サービスの範囲が事細かに決められているだとか、介護事業者への事前の相談が必要だとか、とかく制約が多いのは事実。いっときはたくさん存在した介護タクシーも今は本当に見かけなくなりました。

ざっと書いてみましたが、まとめるなら、訪問介護は「要介護者ができないことを援助する」ことが基本となります。言い換えるなら、

要介護者本人にのみ

サービス提供ができるのです。だから前述しましたが「ついでに家族の分も!」というのはNG。また日常的な家事の範囲を超えるような援助もできません。もちろん事前の打ち合わせであれこれ説明するのですが、多くの場合、次第に

なぁなぁ

になってしまうことがあるのは事実。そして一度なぁなぁでしてしまうと、いざというときの揉め事の原因になってしまいます。

あの人の時はいいって言ったのに、担当者が変わったらだめってどういうこと?

そういうことのないように事業者は気をつけているのです。あと、事件が起きやすいのも訪問介護。ものがなくなった、お金がなくなったとか、あるいは暴力を受けたとか。自宅にわざわざ隠しカメラとかをつけるような荒んだ家はありませんが、どうしても介護員と利用者のみになってしまうのは事実。

だからこそお互いの信頼関係が大事なのです。私の経験では、私自身ではないのですが、利用者からの「財布がない」という訴えが割とありましたね。どうしても利用者のプライベートに踏み込むことになるので、本当に大変な仕事です。

お疲れ様ですと言いたいです。

 

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