かってに介護Q&A)どうして高齢者は暑さを感じなくなってしまうのか
Q)どうして高齢者は暑さを感じなくなってしまうのか
A)体温を調整する機能が低下するからです
暑いですよね。札幌も暑いです。最近は少し涼しくなりましたが、やっぱり夏は札幌だって暑くなります。
暑くなると心配なのが熱中症。
症状としては、
めまい
顔のほてり
筋肉の痛み
痙攣
体のだるさ
吐き気
呼びかけに反応しない、または鈍くなる
自分で水分補給できない
という感じでしょうか。そしてこれらの症状は、体温調整がうまくいかずに熱が体にこもってしまって体温が高くなることで起きるのです。
こもり熱というものです。
体温調整は主に汗をかくことで行うのですが、高齢になると、この汗をかくことができなくなっていくのです。また汗の量も少なくなってしまう。真夏でも汗をかかない高齢者って結構いますよね。
また、体温調整は汗だけではなく血液の量によっても行われるのですが、高齢になると血液の量を調整する機能も衰えてしまうため、熱を体の外に逃しにくくなってしまうのです。
ちなみに、汗や血液で体温を調整する機能のことを自律性体温調節と言います。
さて、高齢になると、室外だけではなく室内でも注意が必要です。室内であって日差しがないとしても、温度や湿度はそんなに変わらないからです。だからクーラーやエアコンで温度調整をするのですが、高齢になると、この温度を感じる機能の低下も起こるので、注意が必要ですね。
同じくらいの体重があったとして、若い人と高齢者では、体内に保てる水分量も違ってきます。もともと少ない水分量で汗をかくとさらに体内の水分量は減ってしまうし、汗をかかないと、今度は体温の調整ができなくなってしまう。なかなか大変なのです。
なので、よく言われているのですが、エアコンやクーラーなどで温度を調整する、水分をこまめに摂って脱水に注意するということがとても大事になってきます。
それと、そういう知識を高齢者に理解してもらうことも大切ですね。特に、暑いのに
暑くない
という高齢者には要注意です。