介護の世界で働くために介護福祉士という資格は必要か?
介護福祉士の資格は狭き門になりつつあります。
なにせ前段階として「介護職員実務者研修」なるものを取得しなければならないからです。実務経験だって3年以上が必須だし。
社会人が「第二の人生は介護!」なんてかりに思ったとしても、その道のりはわりと険しく遠いのです。
でも、実際には介護業界は猛烈な人手不足。そして私の経験からしても、資格はいわゆる「ヘルパー2級(今で言うなら介護職員初任者研修)」止まりという人がすごく多いです。無資格って方は最近でこそ少なくなりましたが、それでも一定数いたりします。
そして、それで職場は十分に回ってたりします。
もちろん資格持ちも、そうでない人も現場ではやることはほぼ一緒でして、介護福祉士の資格があるのに、ヘルパーのおばちゃんの方が数倍仕事ができるなんて、どこにでもある話だったりします。
じゃあ、介護福祉士の資格なんていらないのか?
といえば、そうではありません。
ぶっちゃけると「人受けがいい」というのがあります。ちゃんとした資格を持ってる人の方が「あの人は知識がある」「経験もある」と判断されるのは当たり前ですよね。否定するわけではないのですが、ヘルパーに対しては「ヘルパーさんね・・・」という雰囲気があり、介護福祉士に対しては「資格持ってるんだね!」という雰囲気があったりすることもあるのです。
介護業界ってのは、実はかなり資格が物言う仕事でして、だからこそいろんな資格を持つ人がいたりましす。ヘルパー、介護福祉士、ケアマネ、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などなど。場所によっては栄養士、ヨガのインストラクターなんて方までいたりします。それぞれにそれぞれの資格に応じた役割があり、それぞれのやれること、つまり守備範囲が決まってたりします。逆にいうなら、資格がないとできないということもわりとあったりします。
なんといっても介護福祉士は「国家資格」。だからこそ処遇の面でも対応は当然違ってきます。とはいっても、介護業界は悲しいかなまだまだ薄給。でも、それなりの収入アップは見込めます。資格手当はないよりあった方がいいですから。それに、事業所に介護福祉士の数が一定数いると加算が取れたりするというのもあるので、施設にとってもいい話だったりします。
さらなるステップアップも(本人次第ですが)見込めます。介護支援専門員(ケアマネ)というのはこれまたハードルの高い資格ですが、介護業界では三角形の頂点付近に位置するのでして、なら目指さないわけにはいかない!という人だってやっぱり一定数いるのです。
ないよりはあった方がいい。
そして、大真面目に介護の世界で頑張るなら取得すべき。
それが介護福祉士という資格なのです。