かってに介護Q&A)認知症って薬で治るの? その3

Q)認知症って薬で治るの?
A)最終回です

    

前回、前々回までは概要を説明したつもりなのですが、間違っているかもしれません。日々勉強。私も頑張らないと。

と言うわけで、今回は実際に処方される三つの薬について説明したいと思います。箇条書きで、必ずしも自分の言葉ではありませんが、病気に関することなので、むしろ自分の言葉は不要かと。

レミニール
レミニールはアルツハイマー型認知症に効果があるとされる薬です。

時期
軽度および中度のアルツハイマー型認知症に適応があります。

期間
アリセプトと同様に、認知症の治療が必要なくなる場面までの服用が基本となります。
服用が必要ない程の重症化や強い副作用などの場合は主治医の指示に従いましょう。

効果
レミニールは2つの作用によって、治療効果を発揮しています。
1つ目は、アセチルコリン受容体の効力を高める作用です。
アセチルコリンの受け手の効果を高めることで、少ないアセチルコリンを効果的に運用することが可能となります。
2つ目は、アセチルコリン受容体の作用を阻害する作用です。
アセチルコリンの分解を防ぎ、脳内の相対量を増加させています。
この2つの作用により、少ないアセチルコリンを効率よく運用し、アルツハイマ
一型認知症の進行を遅らせています。

副作用
代表的な副作用に吐き気、食欲の低下、下痢、めまいがあります。
こちらもアリセプトと同様に、服薬開始時や増量時によくみられますが、次第に消失していきます。
症状が長期間続いたり、症状が比較的強い場合には主治医に相談してみましょう。

イクセロン
イクセロンは貼り薬タイプの認知症の薬です。

時期
軽度および中等度のアルツハイマー型認知症に適応があります。

期間
イクセロンは軽度および中等度のアルツハイマー型認知症に効果が見られるため、重篤化してしまった場合は、他の薬を検討する必要があります。
薬が合わない場合は主治医に相談の元、用量の変更や違う薬への変更を検討しましょう。

効果
アリセプト・レミニールと同様にアセチルコリンの分解を阻害することでアルツハイマー型認知症の症状の進行を遅らせます。
アリセプト・レミニールとの相違点としては、阻害するアセチルコリン受容体の種類が違う点です。
作用する部位が違うため、他の薬で効果が見られなかった場合や副作用が強く出た場合に、イクセロンに切り替える事があります。

副作用
代表的な副作用として、かゆみや発赤などの皮膚症状とおう吐などの消化器症状があります。
皮膚症状の予防としては、同じ部位に連続して貼らない事や保湿する事が挙げられます。
また、かゆみや発赤に対して、軟膏などを処方される場合もあるので、皮膚症状が出た場合には、主治医に相談しましょう。

メマリー
メマリーは唯一承認されている、NMDA 受容体拮抗薬です。

時期
中等度から高度のアルツハイマー型認知症に適応があります。

期間
イクセロンはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬との併用が可能なため、認知症軽度でアセチルコリンエステラーゼ阻害薬を服用し、重症化してきた時点で併用するパターンが多いです。
副作用なども検討しながら、認知症治療が必要なくなる場面まで、服用していきます。

効果
神経伝達物質であるグルタミン酸の過剰分泌を抑えることで、過剰なグルタミン酸による認知機能の阻害を防止します。
アリセプトを始めとするアセチルコリン受容体拮抗薬とは機序が違うため、併用することも可能です。

副作用
代表的な副作用にめまいが報告されています。
めまいは、服用開始時によく見られるため、メマリー服用開始時には転倒しないようにいつも以上に注意しましょう。
その他の副作用には、頭痛、食欲不振、催眠(日中に眠気)、便秘、血圧上昇などが報告されています。

 

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