親の介護は重荷です。だからこそ。

83歳女性が首絞められ死亡、夫を逮捕
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4035222.html

介護疲れだったのでしょうか。

このような事件は後を絶たないですね。
様々な事情があったのだろうし、色々なことに翻弄されていたのかもしれません。
ニュースとして見る私たちは、

所詮は他人

だからこそ(無責任に)あれこれ言えるのですが、当事者となったら、果たして同じようなことが言えるのか。
私にはそれはわかりません。私にも親は当然いますが、いざ介護しなければならないとなったら、果たして最後までしっかりと介護することができるのか。
もちろん私は介護の世界にいるから、仕事としてはなんでもできますが、問題はそこにはないと私は思ってます。

そもそも私達介護士は、介護の仕事をしているのであって、毎日ちゃんと「始まり&終わり」があります。
仕事だからいわゆる他人の介護ができます。だって他人だし。だから割り切れるのです。だってこれは仕事なんだからと。

でもこれが自分の家族となると、一緒に24時間生活を共にしながら介護となると、もうこれは本当に話が全然違います。私個人の意見ですが、家族の介護で得られるものは「介護経験」と「自己満足」だけです。あとは失う一方でしょう。お金、時間、仕事、自分の人生。皆がそうです。それに耐えられるかどうかだけ。

耐えられないと事件になってしまう。

私達介護士は、そんな耐えられない重荷を代わりに仕事として請け負うのですね。もちろんお金はいただきますが。

介護保険制度はもっと理解されていいと思いますし、理解した方がいいとも思います。介護は背負うものではありません。家族の面倒を自分で見なければならない時代ではありません。だって大変すぎるから。介護の現場にもそりゃあ問題山積みだし、中には信頼できないような現場もあるとは思います。そこは信頼できる現場を探すしかありませんが、見つけてしまえば本当に楽になれます。重荷を取り除くこと、これを「レスパイトケア」と言いますが、私があえて断言します。重荷がないと、皆さん笑顔になれますよ!ありがとうの言葉が嬉しいなんて綺麗事は言いません。儲かる方がうんと嬉しい。そうすれば給料もボーナスももらえて、私の生活も楽になるし。

けど、笑顔になって感謝されることが嫌かと言われたら、嬉しいに決まってます!

ちなみに私が介護の世界に入ったきっかけは、資格があれば仕事に困らないということと、おじいちゃんおばあちゃん子だったということで、当然ながらなんの使命にも燃えていませんでした。だから正直、自分のおじいちゃんおばあちゃんの面倒を見るとか考えたこともありません(いやちょっとは考えたこともあるけど。笑)

けど、仕事としてなら、こう見えてもあれこれ真剣に考えています。おじいちゃんおばあちゃん子だったことが役立ってます。

介護する側される側それぞれに事情はありますよね。けど、ないよりあった方がいいのが介護。

もしも介護で悩んでいる人がいたら、抱え込まないでくださいね。介護は重荷です。親を重荷だと思うことが罪だとは思わないでくださいね。辛いことは辛いのだから、遠慮なくプロの介護を受けてくださいね。

 

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